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山留め工事

山留め工事
材料の手配から運搬、施工まで一貫した対応が可能です。急なご依頼もご相談ください!
当社はクレーン業務のほか、基礎工事や鋼材整備(洗浄)、資機材の積み下ろし、運搬などの業務を一貫して承っています。
ここでは、地盤を掘削する前に行う「山留め工事」について詳しくご紹介します。

山留め工事の特徴

山留め工事の特徴
山留め工事は、地盤の掘削時に周辺の地盤が崩れないよう「山留め壁」と「山留め支保工」を設置し、安全な作業スペースを確保するための工事です。
通常は仮囲いなどの準備工事が終了した後に始まり、建設工事全体で見ると序盤に行われます。重機で親杭を打ち込んで山留め壁を設置し、それだけで自立できない場合には、山留め支保工を設置して補助します。

工事で使用される山留め材は比較的に高価ですので、地下躯体工事が終わった後は引き抜くなどの方法で回収します。

山留め壁の工法について

山留め壁の工法について
山留め壁には、止水性のある「止水壁」と止水性のない「透水壁」の2種類があり、いくつかの工法を使い分けて設置しています。
掘削の深さや地下水の有無・水位、土質、掘削周囲の建築物・埋設物などの条件のほか、安全性や経済的な観点も考慮しながら、最適な工法を選択します。
もし既存の建物がある場合は、その地下外壁を解体せず、山留め壁として利用するような工法もあります。

山留め壁を設置する際は、地表面より深い部分を目視できないため、精度を意識しながら一つひとつ確実に作業を行うことが重要です。

止水壁

●シートパイル工法
互いにかみ合う形になっているシートパイル(鋼製板)を打ち込み、山留め壁を作る工法です。
地下水位が高い地盤で、比較的浅い掘削に適していますが、剛性はそれほど高くないため、山留め壁の変位が大きくなります。
材料が比較的に高価ですので、地下工事完了後に引き抜き、回収するのが一般的です。
当社では主にこの工法を用いて工事を行っています。
●ソイルセメント柱列壁工法
土とセメントミルクを攪拌し、止水性のあるソイルセメント壁を構築する工法です。
芯材としてH型鋼を挿入することで、壁の剛性をさらに高めています。
止水性にも優れ、比較的に深い掘削に適していますが、大型の重機を使用するためコストがかかり、施工期間も長くなります。
●鉄筋コンクリート地中連続壁工法
鉄筋コンクリート製の壁を地中に構築する工法です。
工事費用はかかりますが、止水性と剛性が高く、安全性に優れているため、大深度掘削時に敷地周辺の構造物に影響を与えません。
この工法で作られた山留め壁は仮設としての役割だけでなく、地下躯体として利用されるケースもあります。

透水壁

●親杭横矢板工法
一定の間隔でH形鋼の親杭を地中に打ち込み、親杭の間に木製の矢板を順番にはめ込んで山留め壁を構築する工法です。
止水性はありませんが、比較的に安価で構築できますので、地下水位が低くて掘削底から水が出ないような敷地に適しています。

既存躯体を利用する工法

既存の建物がある場合に、その地下外壁を解体せず、山留め壁として利用する工法です。
支保工は必要になるケースが多いですが、山留め壁を新設しない分だけコストや工期面でメリットがあります。

山留め支保工の工法について

山留め支保工の工法について
山留め支保工には「総堀り工法」「部分掘削工法」「逆打ち工法」などがあり、掘削の深さや面積・形状、敷地の高低差、土質、周辺地盤、地下工事の手順などによって最適な工法が選ばれます。

地下躯体を構築後は、埋め戻しに合わせて順番に支保工の一部を解体していきます。その後、地下躯体の上部を構築し、支保工の解体サイクルを繰り返します。山留め壁の強度と、埋め戻しによる土圧負担を事前に計算し、支保工を解体しても山留め壁が倒れたり、崩れたりしないようきちんと管理しながら作業を行うことが重要です。


総堀り工法

●水平切梁工法
最もオーソドックスな工法で、切梁・火打ち・腹起しなどを組み合わせて山留め壁を支えます。
掘削の深さがある程度あり、敷地の高低差が少なかったり、建築物周辺の敷地に余裕がなかったりする場合に用いられます。
●自立掘削工法
山留め壁の根入れ部分の強度を利用し、支保工を設置せずに掘削する工法です。
浅い掘削で、周辺に余裕がない敷地の場合に採用されます。
●地盤アンカー工法
掘削背面(外側)に地盤アンカーを打ち込み、山留め壁にかかる側圧を支える工法です。
切梁の代わりに地盤アンカーを用いることで作業スペースを広く確保できますが、地盤アンカーが山留め壁より外側に設置されますので、隣地の了承を得たりするなど制約があります。
●法付けオープンカット工法
法面(角度のある掘削面)を形成しながら掘削する工法です。
山留め壁や支保工が不要ですので作業工数が少なく、比較的安価に施工できます。ただし、地下躯体工事後に埋め戻しが必要です。
地盤が固く、掘削周辺の敷地に余裕がある場合に採用されます。

部分掘削工法

●部分掘削アイランド工法
敷地中央部に躯体を作った後、外周部を掘削して残りの躯体を作る工法です。
中央部の躯体を作る際に切梁を設置する作業は不要ですが、2段階の施工が必要ですので工期が長くなります。
根切り範囲が広く、根切り底が浅い場合に採用されます。
●トレンチカット工法
アイランド工法とは逆に、最初に敷地の外周部分を溝状に掘削し、その部分に基礎または構造体を構築する工法です。
外周部分の掘削後は、外周部の構造体に土圧を負担させてから内部を掘削します。
山留めと埋め戻しが簡素化できますので、広い面積の掘削が必要な場合に採用されます。

逆打ち工法

山留め壁の設置後、1階の床や梁を構築して山留め壁への支保工とする工法です。
通常とは逆の手順なので「逆打ち工法」と呼ばれ、上階から下階へ掘削と躯体の構築を順次繰り返していきます。
地下工事と地上工事を併行して進めることができますので、工期の短縮が図れます。
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